最近人気のビオワインって何?オーガニックワインとの違いとは?

※百計オンラインの過去記事(2018/08/27公開)より転載

夏は、行楽やイベントで何かとグラスを交わす機会が増えるものです。「自宅にワインセラーを構えて、とっておきの1本で人をもてなすのが楽しみ」という人もいるかもしれません。エコ、スローライフブームの昨今、「ビオワイン」といわれるワインを多く見かけるようになりました。ビオワインというと「無農薬」「有機栽培」「自然農法」「無添加」を連想する人もいるでしょう。ここでは、「ビオワインがどのようなワインなのか」「よくあるオーガニックワインとどう違うのか」について見ていきます。

有機栽培のブドウを使ったワイン

BIO(ビオ)とは、有機栽培、有機加工食品のことです。日本国内では、有機栽培のブドウを使って造られたワインのことを「ビオワイン」と呼んでいます。フランスでは、化学肥料や除草剤を使わず有機栽培で育てたブドウを使い、自然酵母で発酵させたワインを、「ヴァン・ナチュール(Vin Nature)」と呼んでいます。自然派ワインという意味です。

なお、日本国内では「ビオワイン」を名乗るのに特別な定義や認証はいりません。ワインに「有機」「オーガニック」という名称を付けるのであれば、農林水産省の定める第三者機関から有機JAS認定を取得する必要がありますが、「ビオワイン」はその限りではなく、名乗るのは自由です。そのため、「ビオワイン」には厳密な定義がないというのが国内での実情なのです。一方、EUでは「BIO」もオーガニックの枠組みで捉えられているため、名乗る際にはオーガニックの認証を受ける必要があります。

ビオワインの製法の違い

ビオワインには2種類の製法があります。

1.ビオロジック

ビオロジックとは、いわゆる有機栽培のことです。除草剤や殺虫剤といった薬剤や化学肥料を使用せず、有機肥料のみでブドウを栽培します。遺伝子組み換えや放射線処理も禁止です。また、EUのオーガニックワインには、亜硫酸塩の使用量について通常のワインをより下回らなくてはいけないという規定がありますが、日本国内ではこうした規定はありません。

2.ビオディナミ

ビオディナミは、単なる有機栽培にとどまらず、月や星座の運行や引力、潮力などの関係を反映した「播種(はしゅ)カレンダー」に沿って栽培されたブドウを使用するのが特徴です。また、自然素材由来の肥料を利用するのも特徴として挙げられます。科学的な農法というよりは、スピリチュアルや哲学を反映した農法で、それほど歴史は古くなく1980年代に始まったといわれています。ワインの酸化を防ぐ亜硫酸塩の使用量がゼロもしくは少ないため、早めに飲む必要があるのが特徴です。

「ビオワインは酔わない」は本当か?

日本でもビオワインを幅広く取りそろえる店が増えるにつれ、さまざまな言説が広がっているようです。中でも「ビオワインは酸化防止剤の量が少ないため、二日酔いや頭痛にならない」という人もいます。酸化防止剤である亜硫酸塩には、発がん性があるといったネガティブな側面を強調する言説も多いです。実際のところ、酸化防止剤の成分はブドウ自身が発酵の過程で発するものです。

また、揮発性が高いため、生産者は人体に害がないレベルの最低限の量を添加しているにすぎません。国際的な流通に乗るようなワインには、必要不可欠なものでもあります。揮発性が高いということは、ワインを抜栓したらすぐに飛んでしまうということです。アレルギーや頭痛を引き起こす体質の人もいる可能性はあるが、添加物だからといって多くの人はそれほど敏感になる必要はありません。「ワインを飲むと二日酔いや頭痛がする」という人は、酸化防止剤の多寡よりも飲み方に気を付けたほうがいいでしょう。

著者

株式会社ボルテックス 100年企業戦略研究所

1社でも多くの100年企業を創出するために。
ボルテックスのシンクタンク『100年企業戦略研究所』は、長寿企業の事業継続性に関する
調査・分析をはじめ、「東京」の強みやその将来性について独自の研究を続けています。

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