リモートワークの本格化
~東京一極集中は止まるのか?東京不動産市況への影響とは②

本記事は、都市政策研究の第1人者である明治大学名誉教授 市川宏雄氏にご登壇いただいた講演会(2021年6月23日開催)のレポートの後編です。コロナウイルス感染症の影響でリモートワークが本格化したことにより、東京一極集中は止まるのか、東京の不動産市況に影響はあるのか。最新のデータを用いて解説いただきました。

 

2020年代の東京を俯瞰する動き


これから2020年代の東京がどう変わるのかをみていきましょう。

東京では至る所で大規模開発が行われています。東京の場合は各エリアに有力ディベロッパーがついています。これは、ニューヨークにもロンドンにもない珍しい特徴です。東京駅の西側と北側は三菱地所、東側は三井不動産と東京建物、北の日本橋は三井不動産、虎ノ門一帯は森ビル、日比谷は三井不動産、有明は住友不動産、品川駅周辺はJR東日本、渋谷は東急グループと、それぞれに分かれて急激な発展が進んでいます。

東京駅周辺は、伝統的に丸の内、大手町側の開発が主でしたが、北側の常盤橋の大規模開発や東側の八重洲一体も始まっています。渋谷駅は駅機能の強化とあわせて、長期に渡る大規模開発を続けています。そして虎ノ門では虎ノ門ヒルズ森タワーの北側にオフィス棟の「ビジネスタワー」、南側に住宅棟の「レジデンシャルタワー」が完成。2023年には「ステーションタワー」が出来上がると、4棟の超高層ビルが建ち並びます。さらに少し南側の、虎ノ門・麻布台エリアも再開発が始まっています。浜松町は貿易センタービルの立て替えがこれから始まります。そうするとモノレール駅の付け替えも起きます。高輪は操車場跡地の開発が進み、駅ができました。新宿と池袋はその後です。新宿は2030年代には激変するといわれています。

こうした拠点整備は、2001年から環状6号の内側を中心に始まりました。このエリアは「センターコア」と呼ばれています。その後、2017年のビジョン改訂で、広域中枢拠点と名称を変更して範囲を環状7号線まで広げましたが、メインとなるのは皇居周辺の中枢部です。ここは不動産にとっては重要な場所で、新型コロナの流行があっても価格が下がらず、概ね安泰な場所といわれています。これからも皇居周辺を含んだエリアを中心として、これに新宿、渋谷、品川の開発がつながります。

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