オフィスビルの空室率が低い東京は魅力的な投資先

不動産の投資先を選ぶ際に、重要な指標となるのが空室率です。
空室率は、将来の賃料下落や賃料上昇に影響を与える数値であり、投資の判断に欠かせません。

地域別に見ると、空室率が最も低いエリアは東京です。
東京は今後も引き続きオフィス需要がある魅力的な投資先といえます。

そこでこの記事ではオフィスビルの空室率が低い東京の魅力について解説します。

主要都市の空室率の推移

空室率は、空室面積に空室期間(月数)をかけた数値を、全面積を12倍にした数値で割って計算した年間の数値です。
空室率は、よく聞く言葉ですが、イメージするのは少し分かりにくい数値になりますが、以下の式で計算されます。

空室率 = 空室面積×空室期間(月数) ÷ 全面積×12カ月

例えば、すべての階数が同じ面積である12階建てのオフィスビルを想定します。
このビルのうち1フロアが1年間空きっぱなしとなると、空室率は約8.3%となります。
1フロアが半年間で埋まると約4.2%です。

12階のオフィスで1フロアが1年間空きっぱなしと考えると、少し苦戦している印象があると思います。
一方で、1フロアが空いても半年で埋まるなら、まあまあ良いかなという感じです。

投資対象として適正な物件の空室率は、一般的に5%といわれています。
12階のオフィスで1フロアが空いても半年で埋まるくらいなら、投資適格なオフィスビルということです。

空室率は、ビルだけでなく、地域でも把握されています。

一般財団法人日本不動産研究所では、「東京・大阪・名古屋のオフィス賃料予測(2018~2020 年、2025 年)・2018 秋」において、東京、大阪、名古屋といった全国主要都市の空室率を開示しています。

同調査における空室率の過去10年間の推移は以下のようになります。

各都市のオフィス空室率

各都市のオフィス空室率

空室率 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
東京 4.7% 8.1% 8.9% 9.0% 8.7% 7.3% 5.5% 4.0% 3.6% 3.1%
大阪 6.8% 10.3% 11.9% 10.8% 9.5% 9.8% 7.9% 7.5% 5.2% 3.7%
名古屋 8.5% 12.6% 12.9% 11.6% 10.9% 9.6% 7.5% 7.3% 6.2% 4.3%

空室率の状況を見ると、東京はエリアとして2015年から5%を下回り、2017年には3.1%にもなっています。

平均値で3.1%の水準なので、東京ではもはやほとんどの物件が投資適格になっているといえます。

一方で、大阪や名古屋に関しては、2017年に入ってようやく5%を下回るようになりました。
大阪や名古屋は、過去10年間の間で空室率が10%を超える時期もあり、投資エリアとしてかなり厳しい時代もあったといえます。

東京のオフィスビルの空室率は7年間改善傾向にある

東京の空室率は、2011年の9.0%をピークにその後順当に減少しています。
2012年から改善されているため、東京の空室率は7年連続で改善傾向にあります。

時代背景としては、2008年9月にリーマンショックがあり、2011年3月に東日本大震災がありました。

2009年から2011年にかけては東京においても苦しい時期がありましたが、その後は順調に回復してきているといえます。

リーマンショックや東日本大震災の影響は、全国に波及しましたが、注目すべきなのは、東京は損害も少なく回復も早かったという点です。

大阪や名古屋などの地方都市は、リーマンショックのような激変を受けると、大きく影響を受けてしまいます。
しかも回復にも時間がかかります。

このように空室率はビル単体だけでなく、エリアによっても異なります。
また、景気悪化時の影響や回復の状況もエリアによって差が出てきます。

空室率の地域格差は、ビル単体の力では、なんとも吸収しにくい問題です。
よって、オフィス投資をするなら、まずはエリアを定め、その中から適切なビルを選ぶのが順番になります。

過去の空室率の変動を見ても、投資対象として定めるべきエリアは「東京」であり、東京の中から良い物件を選ぶのが順当な判断です。

賃料も上昇傾向にあり、今後も継続する

現在、東京の賃料は上昇傾向にあり、今後も継続する見込みです。

以下に一般財団法人日本不動産研究所による「東京・大阪・名古屋のオフィス賃料予測(2018~2020 年、2025 年)・2018 秋」から東京の賃料に変動率の推移を示します。
※2018年以降は予測値です。

変動率は前年の賃料に対する比率なので、プラスの値を示している年は前年よりも賃料が上がっていることを意味します。

東京の賃料変動率の推移

東京の賃料変動率の推移

賃料の変動率は2013年からプラスに転じており、2013年以降はマイナスになっていないことが分かります。

2018年以降の予測値も、変動率はプラスであるため、賃料は上がることが予想されています。

東京は空室率も低く、賃料も上昇傾向にあることから、投資エリアとして良い条件がそろっているといえるのです。

「区分所有オフィス®」なら都心にオフィスも夢ではない

オフィス事情の中で、東京と地方の違いに「本社」と「支社」の違いがあります。
東京は本社が多いですが、地方都市のオフィス需要の中心は支社になります。

本社と支社では、借りる面積に違いがあります。
本社には総務部や人事部、財務部などのバックオフィス部門がありますが、支社や支店にはバックオフィス部門が設置されていない会社が多いです。

また、本社の近くには関連会社もオフィスを借りることが多く、本社が入ると芋づる式にほかのフロアや近くのビルを借りたりします。

それに対して、支社や支店は大企業でも営業所など一部門しか借りないことが多く、また借りる面積が狭いのが特徴です。

さらに、撤退リスクにも違いがあります。
本社は本社登記をしていることもあり、そうそう住所を変えることがありません。
それに対して、支社や支店は業績が悪化すると、真っ先にリストラ対象となります。

東京は、面積を広く借り、かつ、撤退リスクの低いテナントが多いですが、地方では小さな面積を借り、かつ、撤退リスクの高いテナントが多い傾向があります。

つまり、東京と地方都市では、空室率や賃料だけでなく、「テナント属性」にも差があるということが特徴です。

テナント属性に目を向けると、同じ東京であっても本社が借りるような大きなビルのほうがテナント属性は良いといえます。

東京でも、フロアあたりの床面積が狭い小さなビルであれば、大企業の本社は借りません。
大企業の本社が入るようなビルは、少なくとも1フロアの専有面積が200坪を超えるようなビルになります。

なぜ大企業が大きな専有面積のビルを好むかというと、小さなビルを借りてしまうと何フロアもまたがって借りなければいけないからです。

何フロアにもまたがって借りると、コピー機やシュレッダーなどの事務機器も各フロアに置く必要が出てきます。

また、部門別にフロアが分かれてしまうと、社内のコミュニケーションも薄くなり、業務も非効率となっていきます。

そのため、大企業はできるだけワンフロアが大きいビルに入居し、フロアをまたぐのを最小限に抑えるという傾向があります。

東京への投資メリットを最大化するには、大企業が入るような大型ビルに投資すべきです。

しかしながら、大型ビルは個人の投資家が購入するには金額が大き過ぎるため、手が出ません。

そこで登場するのが「区分所有オフィス」になります。
「区分所有オフィス」は、大企業が入居するような大型ビルの所有権を区分で分けて購入できるようになっています。

個人投資家では1棟で購入できないような優良ビルを、マンションのように区分所有化することで投資できるようになっていることが特徴です。

「区分所有オフィス」を購入すれば、まさに「東京らしい」オフィスビルへ投資をすることができるといえるでしょう。

まとめ

以上、オフィスビルの空室率が低い東京は魅力的な投資先であることについて解説してきました。

東京はエリア全体が投資適格な空室率となっています。
大手企業は入居するビルでも、「区分所有オフィス」なら手の届く範囲となります。
東京で不動産投資をするなら、「区分所有オフィス」は理想の投資先といえるでしょう。

※「区分所有オフィス」は、株式会社ボルテックスの登録商標です。

 
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著者

株式会社ボルテックス 100年企業戦略研究所

1社でも多くの100年企業を創出するために。
ボルテックスのシンクタンク『100年企業戦略研究所』は、長寿企業の事業継続性に関する
調査・分析をはじめ、「東京」の強みやその将来性について独自の研究を続けています。

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