忙しい人におすすめの資産運用方法とは

※百計オンラインの過去記事(2015/04/29公開)より転載

「デフレからの脱却」と「富の拡大」を実現するため安倍政権が打ち出したアベノミクスの結果、円安と株高がもたらされたのは周知のとおりです。それを横目で見ながら「資産運用の必要性は感じるが、忙しくて時間が無い。」そう諦めてしまっている人がたくさんいるはずです。「忙しいから資産運用ができない」そう諦めている人にこそ、ドルコスト平均法という投資をお勧めします。

時間を味方に付ける運用

資産運用と聞いて、何を想像するでしょうか。株やFX、不動産の購入などさまざまな投資対象があります。もし、アベノミクス以前にそれらの資産に投資していたなら、あなたは本当に大儲けできていたでしょうか。確かに、日経平均株価は大きく上昇し、為替は円安へと進みました。不動産価格も上昇に転じている地域があります。

しかし、もし銘柄の選択を間違えていたなら、もし購入のタイミングを間違えていたなら、実際には利益を出すことができていなかったかもしれません。高値掴みの結果、一時的な下落に耐えられずに、慌てて損切りしていたかもしれません。わずかばかりの利益で売却した後に相場が大きく上昇し、悔しい思いをしたかもしれません。

いくら上昇相場とは言っても、実際に利益を得ることは意外にも難しいのです。一日中パソコンのディスプレイに張り付いて相場を見ているデイトレダーならともかく、忙しい会社経営者やビジネスマンはなおさらです。しかし、時間の無い人こそ「時間を味方に付ける」資産運用を行うべきです。運用のプロは日々の成果を求められます。週単位、月単位、そして半期ごとの成果が問われます。それに対し、我々は1年でも2年でも、例え5年という長期であっても待つことができるのです。これこそ、プロに対抗できる唯一の武器です。

ドルコスト平均法のススメ

時間を味方に付ける代表的な投資方法は毎月一定額を株式や投資信託などで積み立てる「ドルコスト平均法」と呼ばれる投資手法です。定期的に均等な金額を投資し続けることで、リスクの分散を行います。

資産運用といえば多額の資金の運用を考えがちですが、多額の資金を一度に投入すればリスクが高くなります。ドルコスト平均法では価格が高いときには買う量が少なくなり、価格が安いときには買う量が多くなります。その結果、平均購入価格を下げる効果があるのです。

ただし、相場環境によってはドルコスト平均法が不利となる場合があることも認識しておく必要があります。下げ相場の場合には一括で買うよりもドルコスト平均法が有利です。しかし、上げ相場では一括で買った方がリターンは大きくなります。ドルコスト平均法の最大のメリットは、相場環境に左右されず機械的に買い続けることで、投資家が欲望や恐怖に負けて不合理な判断をすることを防ぐことだといえます。

それでもデメリットはある

ドルコスト平均法にもデメリットはあります。ひとつの投資対象に長期間投資し続けることで、結果的に大きなリスクを抱え込んでしまっていることに気付かないことも多いのです。バランス型投信であればある程度のリスク分散も図れますが、株式の個別銘柄などをドルコスト平均法の対象とするには注意が必要です。

また、ドルコスト平均法で小口の購入を行う度に購入手数料を支払うことになります。一定額以上の大口購入にあたっては購入手数料を割り引く投資信託もあり、単純に購入手数料だけを比較すれば、一括購入が有利なケースもあります。

その他にも、投資信託であれば保有期間中、信託財産から間接的に支払われるコストとして信託報酬と監査報酬があります。事前に明示されませんが、投資信託が投資する株式や債券を売買する際に発生する費用も信託財産から間接的に支払われます。このように、投資信託は長期間保有するほどさまざまなコストがかかるため注意が必要です。

どんな投資信託を選べば良いのか

ドルコスト平均法で投資信託を購入するには、コストとリターンの関係、さらにリスクについて検討しておく必要があります。日本経済新聞電子版には「投信発掘」スクリーニングツールが用意されています。あらかじめ「低リスクの割にリターンが高くコストも安い商品を探す」、「運用成績の安定性を重視して探す」、「コストとリターンを重視して探す」といったスクリーニングが準備されており、初心者でも簡単に銘柄のスクリーニングができます。

自身でより細かな条件設定を行うことも可能ですし、運用会社や販売会社で絞り込みも可能です。まさに忙しい人が銘柄を選択するにはうってつけのツールだといえるでしょう。

著者

株式会社ボルテックス 100年企業戦略研究所

1社でも多くの100年企業を創出するために。
ボルテックスのシンクタンク『100年企業戦略研究所』は、長寿企業の事業継続性に関する
調査・分析をはじめ、「東京」の強みやその将来性について独自の研究を続けています。

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