今さら聞けない「ワインの常識」――味やマナー、「シャルドネ」や「カベルネ・ソーヴィニヨン」などブドウ品種による違いとは?

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※百計オンラインの過去記事(2015/08/01公開)より転載し、情報をアップデートしたものです

デートや飲み会でスマートに!ワインの基礎知識

フレンチやイタリアンのレストランではもちろん、最近では和食のお店やカジュアルな飲食店、ファミリーレストランでもワインを豊富に揃えていることが多くなっています。以前よりも接待や飲み会、デートなどの場面で、ワインを飲む機会が増えてきたという方も多いのではないでしょうか。

ワイン通とは言わないまでも、最低限の知識やマナーは知っておきたいものです。デートや接待の場で、相手の好みや料理に合わせスマートにワインをオーダーできるよう、ワインの基礎知識についてまとめてみました。

赤ワイン、白ワイン、ロゼワイン、オレンジワイン、スパークリングワインは何が違う?

まず、赤ワインと白ワインの違いについて知っておきましょう。赤ワインは、主に色の濃い黒ブドウ品種を使用し、ブドウを皮や種子ごと潰して発酵させ、その後に皮と種子を取り除く方法で作られます。

白ワインは、主に色の薄い白ブドウ品種を使用し、皮や種子を取り除いてから発酵させて作られます。赤ワインは、皮なども一緒に長時間アルコール発酵される分、色素や苦味が白ワインに比べ濃くなるのです。

ロゼワインの製法はいくつかあり、赤ワインに近い方法で皮や種子ごと発酵させ、薄く色づいたところでそれらを取り除く方法や、黒ブドウを潰して薄く色づいた果汁を発酵させる方法などがあります。

オレンジワインは、白ブドウを赤ワインと同じ製法で作ったワインで近年注目されています。白ブドウを皮や種子ごと潰して発酵させるため、白ブドウの皮や種の色や香り抽出され、オレンジや琥珀がかった色合いになります。

スパークリングワインは、発泡性のワインのことです。グラスに注いだ時に泡が見えやすいことから、色合いは白やロゼが一般的です。製法は、醸造後に瓶内二次発酵させるシャンパーニュ方式や、大型のタンクの中で発酵させてからガスが抜けないように瓶に移す方式があります。

赤ワインは室温で発酵させるため、飲む時も冷やさず常温で飲むのが一般的です。しかし、室温といっても日本のように四季の変化によって常温が大きく変わる地域では、いつでも常温が最適というわけではありません。タイプによって差がありますが、13~18度を目安にするとよいでしょう。また、赤ワインは熟成が長いほど色濃く、また重みのある味わいに変化します。アルコール度数も白ワインよりも高いことが多く、抗酸化物質ポリフェノールも豊富に含まれています。

白ワインは10度前後に冷やして飲むのが一般的です。こちらも熟成が長いほど、色、味ともに濃くなりますが、熟成の浅い、いわゆる「若い」状態で飲むのが良いとされています。アルコール度数は低めのものが多く赤ワインよりも飲みやすいため、初めて飲む場合は白ワインから始めるのもよいでしょう。

ロゼワインは、白ワインと同じく10度ほどに冷やすのがよいでしょう。熟成させずフレッシュな状態で飲むのが一般的です。

オレンジワインは、白ワインと赤ワインの中間くらい10~15度で飲むのが適しています。赤ワインと同じ製法で作られているため、熟成による味の変化を楽しむことも可能です。

スパークリングワインは、5~8度ほどによく冷やして飲むのが通例です。市場にでているスパークリングワインは飲み頃を迎えているため、熟成させず早めに飲むのがよいでしょう。

料理にどう合わせるか?

魚料理は白ワイン、肉料理は赤ワインが合うというのが一般的ですが、これは白ワインの爽やかな口当たりが魚介を食べる時にさっぱりして良いこと、赤ワインの苦味が肉の臭みなどを打ち消してくれることから言われています。

また、魚か肉かでワインを選ぶのではなく、料理とワインの色を合わせるという方法もあります。たとえば、牛肉やラム肉など赤身の肉であれば赤ワインを、さっぱりした味付けの鶏肉や豚肉なら白ワイン、鶏肉や豚肉のソテーやチーズたっぷりのグラタンならオレンジワイン、サーモンやエビならロゼワイン、という具合です。サラダや野菜にさらりとしたドレッシングやレモンをかければ白ワイン、しょうゆやソースを使った料理であれば赤ワインというように、調味料とワインを合わせて選ぶのもよいでしょう。

基本的にはそうした組み合わせでよいのですが、あまりそれにとらわれずに、自分が合うと思ったワインを頼んでみることも大切です。迷った時は、恥ずかしがらずにソムリエやウェイターに味の好みや予算などを伝えて、料理に適したワインを選んでもらうのもおすすめです。

そうやって料理に合った美味しいワインを飲んでいるうちに、自然と好みのものが選べるようになるはずです。

赤ワインの代表的なブドウ品種

赤と白の違いはわかっても、種類が多く、味の違いも細かくはわからない……という方も多いことでしょう。そこで、ワインのブドウ品種を簡単に紹介していきましょう。これだけでも、お酒の席での印象アップにもつながるはずです。

まず、赤ワインの品種からみていきましょう。代表的なのは「カベルネ・ソーヴィニヨン」。最もポピュラーな赤ワインで、フランスのボルドー地方やイタリアのトスカーナ地方、またチリなどでも多く作られています。どっしりと渋みのある味が特徴です。

続いて「メルロ」。同じくフランスのボルドー地方やチリなどで作られていて、こちらもどっしりとした味わいのなかに果実の風味もあり、「カベルネ・ソーヴィニヨン」よりもなめらかで飲みやすい品種となっています。

そして「ピノ・ノワール」。フランスのブルゴーニュ地方やアメリカのカリフォルニアなどで多く作られています。こちらは軽めで、華やかな果実の香りを楽しめる品種です。

白ワインの代表的なブドウ品種

続いて白ワインの品種も3つみていきましょう。

まず、白ワインの代表格「シャルドネ」。フランスのブルゴーニュ地方やアメリカのカリフォルニア、チリなどで多く作られています。全体にバランスが良く、甘口から辛口まで楽しめます。白ワインの中では比較的重めです。

次は「リースリング」。ドイツワインの代表と言える品種で、フランスのアルザスなどでも作られています。フレッシュな辛口から極甘口の貴腐タイプまで楽しめる上品なワインです。

そして、「ソーヴィニヨン・ブラン」。フランスのボルドー地方やニュージーランド、チリなどで作られています。軽く清涼感のある口当たりが特徴で、とても飲みやすい品種です。

マナー面も大切

最後に、マナーもチェックしておきましょう。ワインの乾杯の時はグラスをぶつけず、相手の目を見ながら、軽く目の高さまでグラスを上げるのがマナーです。

続いて注ぎ方です。ヨーロッパのレディーファーストの文化とボトルが重いという面から、男性が注ぐのが一般的です。ソムリエがいる高級レストランの場合は、注ぎにきてくれるので自分で入れる必要はありません。注いでもらう際は、グラスをテーブルに置いたままにしておきます。

次にグラスの回し方です。グラスを回すのは初心者には難しいと感じるかもしれませんが、気軽にできる方法があります。グラスをテーブルに置いたまま台の部分を軽く押さえて2~3回ほど回すやり方です。もしワインがこぼれたとしても人にかかることがないよう、必ず右利きであれば半時計回り、左利きであれば時計回りにしましょう。なお、スパークリングワインは、泡が抜けてしまうので回す必要はありません。

ワインは空気に触れることで香りや味わいが変化します。回さずに香りをかぐとブドウ果汁由来のフルーツや花の香りがします。グラスの中でワインを回して広げると、空気とふれあい、醸造由来の酵母のような香りや熟成に伴うナッツのような香りが立ち上り、本来の香りや味わいを楽しめるようになります。ちょっとした知識があれば、お酒の席での会話も広がっていくことでしょう。

ワインはハマるとじつに奥深い世界です。基本的な味やマナー、知識を覚えて、ぜひ楽しんでみましょう。

著者

株式会社ボルテックス 100年企業戦略研究所

1社でも多くの100年企業を創出するために。
ボルテックスのシンクタンク『100年企業戦略研究所』は、長寿企業の事業継続性に関する調査・分析をはじめ、「東京」の強みやその将来性について独自の研究を続けています。

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