TOKYO街COLORS-池袋編- VORTのある街

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池袋駅を中心に活気ある商業地が広がる池袋は、新宿、渋谷と並ぶ東京三大副都心の一つです。かつては芸術家が集った街でもあり、その文化芸術的な側面を活かした街づくりも注目されています。そんな池袋の変化をのぞきに出かけましょう。

8つの路線が乗り入れ、1日の平均乗降客数は約268万人。今や東京でも指折りの大都市となった池袋の発展は、鉄道の歴史とともにありました。

江戸時代は畑が広がる農村部だった池袋に駅が開業したのは1903(明治36)年。開通したのは、現在の山手線にあたる日本鉄道豊島線です。大正時代になると東武東上線、西武池袋線が開業し、1940年には駅の東口に「武蔵野デパート(現・西武池袋本店)」が開店して次第に人が集うようになります。

本格的な発展は第二次大戦後のことです。池袋駅周辺に闇市が開かれて街に活気が生まれ、東京メトロ丸ノ内線も開通。さらに駅の西口に「東武百貨店」が開業すると、「東に西武、西は東武」と鉄道と百貨店を持つ両雄が切磋琢磨するように街を盛り上げていきます。

こうした繁栄の最中、1958年に首都圏整備計画によって副都心の一つに位置づけられると、閉鎖された巣鴨拘置所跡地の開発計画が浮上。西武グループの堤清二を中心に進められた大規模開発によって1978年に開業したのが「サンシャインシティ」です。当時、東洋一の高さを誇った地上約240メートル、60階建ての超高層ビルは、開通して間もない東京メトロ有楽町線東池袋駅に直結。オフィスに店舗、ホテル、水族館、プラネタリウムなどが入った大型複合施設という時代の先を行く造りで多くの人が訪れる観光スポットとなりました。現在も年間3000万人以上が訪れる池袋のランドマークです。

21世紀に入ると北関東と神奈川を結ぶJR湘南新宿ラインや、東武線・西武線に東急東横線など鉄道5社の相互直通運転を実現した東京メトロ副都心線が開通。これによりますます利便性が高まり、商業地のみならず、住宅地としても人気を集めています。

古くから残る文化的な香りを楽しめる池袋

サンシャインシティを中心に商業地が広がる池袋駅東口に対し、西口は文化が醸成したエリアといえるでしょう。

立教大学が池袋にキャンパスを移したのは1918(大正7)年のこと。蔦が覆うレンガ造りの建物が100年の歴史を伝えています。また、小説家・江戸川乱歩の邸宅が大学のそばに現存。乱歩が住み始めた1930年代は、池袋西側の要町や長崎にアトリエ村(アトリエ付き貸家群)が点在し、若い芸術家たちは池袋の店で芸術論をぶつけ合いました。現在、アトリエ村はほとんど残っていませんが、西口駅前には文化芸術を受け継ぐように、コンサートホールや舞台、ギャラリーが揃う「東京芸術劇場」が鎮座。70年の歴史を持つ寄席「池袋演芸場」も西口の繁華街に構えています。

駅の西口は「立教大学」や「東京芸術劇場」が歴史や文化を受け継ぐ
「南池袋公園」や「としまエコミューゼタウン」は都心ながら緑が豊富

また、かつて自由学園の校舎だった「自由学園明日館」も見逃せません。1921(大正10)年に近代建築の巨匠フランク・ロイド・ライトの設計で建てられ、国の重要文化財にもなりました。館内にはカフェもあるので、ゆっくりと建築美を堪能できます。

池袋散策といえば、近年話題なのが書店巡りです。「ジュンク堂書店池袋本店」や「三省堂書店池袋本店」などの大型店に加え、街には個性的な書店が点在。代表的なのは2013年にオープンした「天狼院書店」でしょう。バーやこたつを併設し、読書会や部活動、演劇公演などさまざまなイベントを開催する体験型書店です。また、商業施設「エソラ池袋」内にある、カフェ併設の「本と珈琲 梟書茶房」もユニークな書店として知られています。書籍のタイトルや装丁を隠して販売しており、店主の「知らない本に出会ってほしい」という思いが込められています。

お目当ての本を見つけたら、一日のシメはラーメンで。池袋は都内屈指のラーメン激戦区。つけ麺の元祖と名高い「東池袋 大勝軒」をはじめ、濃厚なスープが人気で行列の絶えない「麺創房無敵家」、ハワイをモチーフにした「麺屋Hulu-lu」などバラエティに富んだ店が100軒以上もあり、きっと好みの味に出合えるはずです。

アート・カルチャーを軸に人々が交流する街へ

駅の開業から100年の時を経て成熟した池袋エリア。しかし今、少子高齢化や人口流失が懸念されており、豊島区は「豊島区国際アート・カルチャー都市構想」を策定し、より安全に、安心できる環境の整備、世界から集めた文化・芸術を発信できる魅力的な都市づくりを兼ねた、大規模な再開発を始めています。

その先駆けとなったのが2015年に南池袋に誕生した「としまエコミューゼタウン」です。豊島区役所の本庁舎と高層マンションが一体化したビルで、建築家の隈研吾氏がデザインを監修し、話題になりました。緑が覆う環境と都市景観に配慮した建物となっています。

一方で、旧庁舎とその隣にあった豊島公会堂の跡地には、2020年に官民が連携して建てた「ハレザ池袋」がグランドオープン。オフィス棟、ホール棟、豊島区新区民センター、中池袋公園から成り、特にホール棟はライブ劇場や舞台など「8つの劇場」を抱える、まさに国際アート・カルチャー都市を象徴する施設となっています。その前年には常設映画館として国内最大のスクリーンを備えた映画館や飲食店などが入る地上14階建ての「キュープラザ池袋」が竣工。また、各公園もリニューアルされ、「池袋西口公園」は野外劇場に大型ビジョン、「南池袋公園」にはカフェや芝生が設置されるなど、人々の笑顔が集まるカルチャースポットが続々と増えています。

池袋の発展に深く関わってきた西武グループによる「ダイヤゲート池袋」も話題です。西武池袋線をまたぐ地上20階建てのオフィスビルで、現在は東西をつなぐデッキの建設も計画中。さらに、東池袋は2022年に地上36階建ての高層住宅「プラウドタワー東池袋ステーションアリーナ」、2023年には地上22階建ての校舎を含む「東京国際大学池袋国際キャンパス」が竣工予定。南池袋では数棟のタワーマンション建設も計画中です。

劇場や公園、学校、住み心地のよいマンションなど、新たな話題が尽きない池袋。進化するこの街を「VORT」で楽しみましょう。

 
[編集]株式会社ボルテックス ブランドマネジメント課
[制作協力]株式会社東洋経済新報社

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